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See You On The Other Side

シー・ユー・オン・ジ・アザー・サイド-リミテッド・デラックス・エディション(初回限定盤)(CCCD)
See You On The Other Side Limited Deluxe Edition(初回限定盤) - KoRn

Disc 1
1.Twisted Transistor  2.Politics  3.Hypocrites  4.Souvenir  5.10 Or A 2-Way  6.Throw Me Away  7.Love Song  8.Open Up  9.Coming Undone  10.Getting Off  11.Liar  12.For No One  13.Seen It All  14.Tearjerker  15.Too Late I'm Dead(15:日本盤ボーナストラック:Twisted TransistorのCD Singleに収録)

Disc 2
1.It's Me Again  2.Eaten Up Inside  3.Last Legal Drug (Le Petit Mort)  4.Twisted Transistor (The Dante Ross Mix)  5.Twisted Transistor (Dummies Club Mix)
6.Twisted Transistor (Live in Moscow/video)  7.Hypocrites (Live in Moscow/video)

Produced by JD & The Matrix: Disc-1(1,2,3,4,9,10,11,12) Disc-2(1,2,4,5)
Produced by JD & Atticus Ross: Disc-1(5,6,7,8,13,14) Disc-2(3)

Greatest Hits Vol.1をリリース後Epic(Immortal)からVirginへ移籍し、そのうえギタリストのBrian "Head" Welchが抜け、4人で再出発をした、いわば第2期KoRnのデビューアルバム。KoRnのオリジナルアルバムでは通算7枚目。このアルバムは、4人になった彼らの今後の方向性を示した彼らなりの答えなのかもしれない。

Headの脱退がどう影響するかはアルバムを聴くまで予想できなかったが、このアルバムに関して言えばそんなものは感じられない。少なくとも私にとっては、彼らを見放すような問題点は全くない。

今作は、プロデュースを務めたThe Matrix(Scott Spock, Lauren Christy, Graham Edwardsからなるプロデューサーチーム)やAtticus Rossが曲作りにも参加している。アルバムをリリースする度に違ったアプローチをしてファンを驚かせた(というより戸惑わせた)彼らだったが、この外からの血がいい影響を及ぼしたのか、今回はいつも以上に新しい面を見せている。キャッチーでノリのいい先行シングル"Twisted Transistor"から始まり、深い悲哀に満ちた美しい"Tearjerker"まで、今までのKoRnとは一味も二味も違っていながらも、KoRnらしさを失っていない傑作。
ただし、評価は2つに分かれるかもしれない。初期のKoRnの衝撃をいつまでも引きずっている人には残念ながら向かないタイプだと思う。彼らの進化を理解できない人にとって1stと今作は違うバンドと言ってもいいくらい違って感じられるはずだから。

KoRnは常に新しいことにチャレンジし進化し続けるバンド。できあがったイメージだけを守り続けるバンドよりも、私はそういう考え方のバンドを支持する。たとえばQUEENやSlipknotがそうであったように。(かなり強引(笑))

インダストリアルやゴスの要素がかなりあり、エレクトロニクスが多用されそれでいて重低音。逆に、純粋に4人の楽器だけで演奏されている曲はかなり少ないかも。シンプルさからはかけ離れていて、そういう点ではオーバープロデュース気味だった"Untouchables"にちょっと似ているような気もする。(アルバム通しての統一感という面ではSYOTOSのほうが上かな。)

上にも示した通り、Jonathan Davisと2組のプロデューサーがプロデュースした曲が混在。どちらの音かは聴いてすぐわかる。というより、Atticus Rossの音は非常に特徴があるので、それじゃない方がThe Matrixのプロデュースという感じ?どちらのプロデュースも好きだが、気がつくと私はAtticus Rossの方に強く惹かれているようだ。たとえば"Throw Me Away"。Jonathanのボーカルを聴いて何故だかホッとしてしまうこの曲。その理由が「曲調がKoRnらしくない」から。"With Teeth"1枚しか知らない私がNine Inch Nailsを思い出したのもこの曲(と次の"Love Song")。特にドラムがあの感じなのだ。(参考:Atticus RossはTrent Reznorと一緒に仕事したことがあります)

(日本盤のボーナストラックを除く)ラスト2曲は、どこかにKoRnらしさが漂いつつも今までにはないタイプの曲。ピアノ、ストリングスが効いている"Seen It All"、ささやくように歌うJonathanの声が胸に響き、締め付けられるような深い哀しみに溢れ、聴くたびに鳥肌が立ち涙を誘われる"Tearjerker"。アプローチの仕方は全く違うけれど、過去に"Daddy"や"Kill You"を聴いて味わった感情と少し似ているような気がした。

Disc-2の曲は(まるでSlipknotのVol.3のBonus Track集のように)Disc-1の中に埋め込むには迷ってしまう作品かもしれないけど、Bonus Trackにしてしまうにはもったいない曲。4曲めの"Twisted Transistor (Dante Ross Mix)"はGreatest Hits Vol.1に入っていた"Freak On A Leash"のようにオリジナルとは違う雰囲気(Coldplayの"Clocks"が始まるのかと思った(笑))になっててなかなか面白いし。

モスクワでのライヴビデオは4人になった最近の彼らの様子が伺えてうれしい。マンキィが"Hypocrites!"と叫ぶのは今までヘッドがやっていたことではなかったか?なんて思って興味深かった。(ライヴは生では観たことないし、Greatest Hits Vol.1についてきたDVDでCBGBの無料ライヴを観た程度ですけど。)
ヘッドの脱退がどれだけライヴに影響するのかは未見なのでわからない。しかしそんな心配よりも、まずは彼らのライヴを観てみたい。

過去の彼らをひきずった人に無理してまで聴いて欲しくはない。
けれど、一度その魅力を知ってしまうと手放せなくなるアルバム。

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日本盤はセキュアCDにつき実はあまりオススメしたくありません。
訳詞や解説、ボーナストラックが1曲くらい少なくてもいいという方は、こちらのUS盤を購入したほうが賢明です。
See You on the Other Side - KoRn

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最初は彼らの新しい音に理解を深めようと何度も聴いていたけれど、いつのまにか自分の心を掴んで離さない、聴いていられない時間がもったいないと感じるほどのアルバムになってしまいました。(明日からの会社の勤務時間内の禁断症状が心配だ(笑)。)

一応リリース済みアルバムはこの2ヶ月間に(一部感想書いてませんけど)すべて聴き終えたので、もう初心者としてではなく一端のファンの気分で聴けてよかった。これ以前に出会ってなければ、このアルバムとそれ以前の良さを理解できなかったかもしれないから。
どっちが好きというのではなく、どちらもKoRnそのものである、ということも。
私は後から入ったこともあって戸惑いなどは全く感じず、むしろ受入れ態勢。今まで過去のアルバムを聴いてみて実は時々飛ばしたくなることもあったけど(秘密(笑))、今回のアルバムにはそれがなくて、どこから聴きはじめても最後まで行ってしまいます。
多分、私が今年最後に購入した、今年最強のアルバムかも。

*鳥肌が立つ、は間違った使い方ですが(笑)、本当に鳥肌立つんですもん。これ以外に表現しようがない。

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